変数とは変数の仕組みプログラムを実行するとき、プログラムはコンピュータに様々な値を記憶させながら処理を行います。 例えば、ユーザーが数値を入力し、何か加工した後に画面に出力する場合、数値をどこかに記憶しておき、 画面に出力します。この値を記憶させておく機能は変数と呼ばれています。 コンピューターは、色々な値を記憶しておくために、内部にメモリという記憶装置を持っています。 変数は、メモリを利用して値を記憶する仕組みです。 識別子多くのプログラミング言語の中で、変数を扱うためには、まず最初に決めておかなければならない事項があります。
変数の名前については、基本文法で説明した内容の他に、
といった決まりごとがあります。 変数の型変数には値を記憶させることができますが、いくつかの種類があります。値の種類は、データ型または型と呼ばれています。Javaには、以下のような基本的な型があります。
Javaでは変数を使用するために、予め型と識別子を宣言しておく必要があります。 例えば、"char str;"と宣言すると、\u0000~\uffff までのうち、どれか1つの値を記憶させることができます。 変数の利用変数の宣言上記で既に表記しましたが、型の宣言は、 型名 識別子; という形式で宣言します。 また、"char str1, str2;"と宣言することによって、同時にchar型の変数を宣言することができます。 変数を宣言すると、その名前の変数をコードの中で使っていくことができるようになります。 変数への代入変数を宣言すると、変数に特定の値を記憶させることができるようになります。 変数に値を記憶させるには、 num = 3; のように、「=」という記号を使用します。この処理を変数への代入と言います。 変数の宣言、変数への代入を以下の例を実行し、試してみてください。
変数numの値は3です プログラムの世界では、「=」という記号だけに限りませんが、 記号はその言語に応じた特殊な意味を持ちます。Javaの場合、「=」は値への代入を意味します。 値の代入は、下記のようにも書くことができます。 num1 = num2; /* num1にnum2の値を代入する */ num1 = 3 + 5; num1 = num2 + 6; 代入時の注意変数に値を代入する時には、注意しなければならないことがあります。下記のコードを見てみましょう。
これは、例1のコード"3"を代入する処理から"3.14"を代入する処理へ変更しただけですが、 このままではコンパイルすることができません。 int 型である変数numには、小数点のついた数値をそのまま代入することができないからです。 このように、明示的に分かる場合はいいですが、計算結果を格納する際には、 計算結果が意図しない結果となってしまいます。小数点を扱う場合は、更なる注意が必要です。 変数の初期化ところで、例1では、 int num; num =3; というように、変数を宣言してから、もう1つの文を記述して、変数の中に値を代入しました。 変数を宣言した時、同時に変数に値を格納するということもできます。 変数の初期化は、以下のように記述します。 型名 識別子 = 式; 実際に、コードを書くときには、できるだけ変数を初期化するようにしてください。 変数の宣言をするだけでは、メモリを確保する動作のみですので、そのメモリに元々記憶している 値がクリアされません。そのため、そのままの変数を使用すると、予期せぬ動作をすることになります。 キーボードからの入力ここで、キーボードからの入力について少し説明しておきます。 この方法を学ぶと、さらに柔軟なプログラムが記述できるようになります。下記の例を見てください。
このようなスタイルでキーボードから入力させるのだ、ということだけを心に留めておいてください。 詳しくは、後に説明します。 |